旧安田庭園~両国国技館・江戸東京博物館近くの静かな名園
旧安田庭園は、東京都墨田区の大名庭園。
江戸東京博物館の裏にありますが、大通りに面していないこともあり、混雑することもほとんどなく静かで心休まるオススメ癒しスポットです。
Contents
旧安田庭園の歴史
安田さんって安田財閥の安田さんです。
庭園の名前になっていますが、最初にこの庭を作ったのは江戸時代の大名本庄宗資 (ほんじょうむねすけ)。
明治の時代に安田財閥創始者安田善次郎氏の所有となり、氏の死後、東京市に寄付されたものの、関東大震災で破壊されてしまいます。
これを復元した際に「旧安田庭園」と名付けられ、一般公開されるようになりました。
現在は、墨田区の所有です。
元は潮入庭園という典雅な趣向の庭園でした。
潮入の池とは
潮入の読み方は「しおいり」です。
海水を直接引き入れ、潮の干満によって庭園の池の水位が変化するのを楽しむというものです。
旧安田庭園にある池は、隅田川の水を引き込むように作られていましたが、昭和30年代には水質が悪化したこともあり、堤防の補強工事の際に池の水門も閉鎖されました。
現在の池は、地下に造られた貯水槽によって人工的に水を増減させて潮位と同様の水位にさせています。
「心」の形の心字池
東側入り口近くにある案内図です。
池の名は心字池。
「心」という字の形をしているからとのこと。
うーん、なんとかそう見える…かな?
ナチュラルな和テイストの庭園路を進むと、池が見えます。
関東大震災後、明治の頃と変わらぬ状態に復旧されたというこの池。
復旧してくれた人ありがとう!
池には自由に近づくことが出来ます。
お!鯉がいる。
鯉と一緒に亀も泳いでいるような…
と思ったら、いました大量に
よく見ると、池の中や周囲の岩にたくさんたくさん亀が。
昔話の世界にタイムスリップした気分ですが…誰かが池に捨ててそれが増えたのかな?
池の反対側に立つと、東京スカイツリーがキレイに見えます。
…タイムスリップ気分終了。
池の端に雪見灯篭が
この辺りの敷石の見え方で潮位の変化を楽しむのですね。
往年の水門跡は今も残っています。
池の西側の小高いところを登っていくと…
何かが奉られてます。
寛永の頃、隅田川の大洪水があり、被害状況を調べようにも怖くて誰も川を渡れずにいる中、阿部豊後守忠秋なる人が馬で川に入って調査に臨んだそうで、当時の住人が忠秋を敬う気持ちから作ったお稲荷さんだそうです。
風情のある太鼓橋も
旧安田庭園は、渋い日本庭園で、花を楽しむといった場所ではありませんが、所々季節の花が咲いています。
この日は7月の初めで紫陽花がきれいに色づいていました。
庭園の南側には、休憩所があります。
池の名から「心字亭」
旧安田庭園は、近くを高速道路が通っているとは思えないほど静かで心の休まる場所です。
江戸東京博物館は、展示物が多くて全部見るとかなり疲れます。
博物館内の休憩所やカフェを利用するのもいいですが、すぐ裏の庭園のベンチで池を眺めて休むのもとてもいいです。おすすめです。
旧安田庭園へのアクセス
JR両国駅からは
西口を出て右へ。
国技館の前を通り過ぎて少し行くと旧安田庭園の東側入り口があります。
大江戸線両国駅・江戸東京博物館からは
A3出口から出るのをオススメします。
出口の左側に緑道があります。
緑道を、博物館の裏側方向へ進むと、道がこんな風↓に分岐するので、右のタイル舗装の道へ
タイルの道の突き当りを左に曲がるとすぐです
ここを左に曲がると旧安田庭園西側の入り口が見えます
旧安田庭園 開園時間などのデータ
開園時間 9:00am~16:30pm
休園日 12月29日~1月1日
料金 無料
- 犬を連れては入れません
- 自転車の乗り入れは出来ません
- 植え込みや芝生に入るのは禁止です
- 専用駐車場はありません
池をのんびりと眺めたい庭園です。夏場は日傘を持つといいでしょう。
また、以前はおなじ敷地内にあった両国公会堂ですが、現在は解体され、かわりに刀剣博物館がオープンしました。
刀剣博物館についてはこちらに
雪の旧安田庭園
雪の庭園を見に行ってみました。
冬は水鳥が来ています。
庭の奥の太鼓橋に降る雪。
すごくキレイなのですが、写真がイマイチで伝わりにくい…。